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口臭の原因の9割は口の中にある!セルフチェックと歯科で受けられる口臭治療

会話中に相手がふっと一歩引いたような気がする、マスクを外すのがためらわれる。
そんな小さな違和感から「もしかして口臭…?」と不安になることはありませんか。

実は口臭の原因のおよそ9割は、お口の中にあります。
胃や腸の不調を疑って内科を受診される方も多いのですが、多くのケースは歯科でのチェックとケアで改善できるものです。

この記事では、野田阪神歯科クリニックで日々患者さまの口腔ケアを担当している歯科衛生士の立場から、口臭の本当の原因、自宅でできるセルフチェック、歯科で受けられる治療と費用まで、順を追って解説します。

【この記事の結論】口臭の原因と対策 早わかり

項目内容
口臭の原因の9割は?口の中」にあり。胃腸ではなく舌苔・歯周病・虫歯・歯石・ドライマウスの5つが主因。
においの正体は?揮発性硫黄化合物(VSC)。特に「卵が腐ったにおい=舌苔」「玉ねぎが腐ったにおい=歯周病」がサイン。
まず行くべきは?内科より歯科が先。厚労省・日本口腔外科学会も「口臭の80〜90%は口腔内由来」と発表。
自宅でできることは?①コップに息を吐いて嗅ぐ ②フロスのにおい確認 ③舌の色チェック の3つで自己判断できる。
歯科での治療費は?歯石除去・虫歯治療は保険適用(1,500〜4,000円程度)。専門の口臭測定は自費(数千円〜数万円)。
予防のカギは?毎日のセルフケア+3〜6か月に1回のプロケア。特に「起床時の舌清掃(水だけ・奥から手前)」が効果大。
口臭の9割は口腔内が原因
口臭の9割は口腔内が原因。原因が分かれば対策は半分終わったようなもの。内科より先に歯科へ相談すれば、自己流ケアより圧倒的に改善が早まります。
目次

なぜ口臭の原因の9割は口の中にあるのか?知っておきたい3つのにおい物質

口臭で悩む方の多くが「胃が悪いのでは」「内臓のせいかも」と心配されます。
けれど実際に検査をしてみると、原因のほぼすべてがお口の中に見つかります。
まずはこの「9割は口の中」という事実の根拠と、においの正体になっている物質を整理しておきましょう。

厚生労働省・日本口腔外科学会が示す「口臭の9割は口腔内由来」のデータ

口臭の原因がどこにあるのかについては、信頼できる公的情報がはっきりと示しています。

厚生労働省が運営するe-ヘルスネット「口臭の原因・実態」では、口臭の大部分(80%以上)が口腔内の気体に由来すると説明されています。
また日本口腔外科学会の口腔外科相談室では、治療が必要な「病的口臭」の90%以上は口の中に原因があるとされています。

実際の診療でも、「胃が悪いのかな」「肝臓のせいかな」と相談に来られた方のほとんどは、歯周病・舌苔(ぜったい)・古い詰め物のすき間といった口腔内の原因で口臭が出ていました。
もちろん全身疾患が関わるケースもゼロではありませんが、まずは歯科で口の中をしっかり調べることが、いちばんの近道です。

口臭の正体は「揮発性硫黄化合物(VSC)」3兄弟

口臭の主成分は「揮発性硫黄化合物(VSC)」と呼ばれる3種類のガスです。
少し難しい名前ですが、それぞれ「どこから出てくるのか」と「どんなにおいか」がほぼ決まっていて、原因特定のヒントになります。

ガス名においの特徴主な発生源
硫化水素卵が腐ったようなにおい舌苔(舌の汚れ)
メチルメルカプタン玉ねぎが腐ったようなにおい歯周病・歯肉の炎症
ジメチルサルファイドキャベツが腐ったようなにおい消化器系・全身性の要因

厚生労働省のe-ヘルスネットによれば、硫化水素とメチルメルカプタンの2つだけで口臭成分の約90%を占めるとされています。
つまり、舌のケアと歯周病ケアの2本柱を押さえれば、多くの口臭は大きく改善できる、ということです。

「玉ねぎを食べたわけでもないのに、玉ねぎが腐ったようなにおいがする」と感じたら、歯周病のサインかもしれません。
においの種類は、患者さまご自身が気付ける数少ない手がかりです。

あなたの口臭はどのタイプ?4種類の口臭の見分け方

口臭と一口に言っても、すべてが治療対象というわけではありません。
日本口腔外科学会の分類をもとに、読者の方が自分のケースに当てはめやすい形に整理すると、次の4タイプに分かれます。

タイプいつ強くなるか主な原因対応
生理的口臭起床直後、空腹時、緊張時唾液量の一時的な低下食事・水分・歯磨きで自然に消える。治療不要
病的口臭一日中続き家族から指摘される歯周病、虫歯、舌苔、ドライマウス、副鼻腔炎など歯科受診が必要
飲食物・嗜好品の口臭食後、喫煙後にんにく、お酒、タバコ時間とともに消える
心理的口臭(自臭症)検査では基準値以下なのに本人だけ感じる思い込み・不安専門外来でのカウンセリング的対応

朝だけ気になるなら、ほとんどの方が生理的口臭です。
これは誰にでもある自然な現象なので、心配しすぎる必要はありません。
一方で、一日中続いたり、ご家族から指摘されたりするタイプは病的口臭の可能性が高く、後ほどお話しする歯科での治療が必要になります。

ご自分の口臭がどのタイプか、一度落ち着いてふり返ってみてくださいね。

口臭は1種類ではなく4タイプ+自臭症に分かれます。タイプによって自分で治せるか歯科に行くべきかが変わるので、まず判定フローで自分の傾向を掴むのが最短ルートです。

口の中で口臭を作り出す5つの代表的な原因

ここからは「口の中で何が起きているのか」をもう少し具体的に見ていきます。
歯科衛生士として現場で多く出会う、口臭の主な原因を5つに整理しました。

原因1:舌の表面に付く「舌苔(ぜったい)」

鏡の前で舌をベーッと出してみてください。
舌の奥のほうに、白っぽい、または黄色っぽい苔(こけ)のようなものが付いていませんか。
これが「舌苔」です。

正体は、舌の表面に溜まった細菌・はがれた粘膜の細胞・食べかすの混合物。
ここで細菌がたんぱく質を分解するときに、においの強いガス(硫化水素)が発生します。

口臭の原因のなかでも、舌苔が占める割合はもっとも大きいといわれています。
「歯はきれいに磨いているのに口臭がする」という方は、舌のケアが抜けているケースがほとんどです。

舌は痛みを感じにくい場所なので、自分では「汚れているかも」となかなか気付きません。
週に一度、明るい光の下で舌の色と表面をチェックする習慣をつけるだけでも、ずいぶん変わります。

原因2:歯周病・歯肉炎による出血と膿

歯ぐきが赤く腫れている、歯みがきのときに出血する、歯がぐらつく感じがする。
こうしたサインがあるときは、歯周病による口臭の可能性が高くなります。

歯周病では、メチルメルカプタン(玉ねぎが腐ったようなにおい)が大量に発生します。
生理的口臭とは比べものにならない強さで、ご家族や職場の方から「におう」と指摘されて、はじめて気付かれる方が本当に多いです。

歯周病はゆっくり進行する病気で、初期は痛みもほとんどありません。
だからこそ、「ちょっと出血するな」「歯ぐきが下がってきた気がする」というレベルで歯科を受診していただけると、進行を止められます。

原因3:虫歯と古い詰め物のすき間にたまる細菌

虫歯の穴の中や、古くなった詰め物・かぶせ物のフチには、食べかすや細菌が入り込みやすくなっています。
歯ブラシではまず届かない場所なので、そこで細菌が増殖し、独特の発酵臭を出します。

「歯磨きを丁寧にしているのに口臭がする」とおっしゃる方の口の中を拝見すると、奥歯のかぶせ物のフチにすき間が空いていたり、見えにくい歯と歯のあいだに小さな虫歯が隠れていたりするケースは少なくありません。

自分の目では見えない場所こそ、口臭の温床になります。
これも歯科でのチェックでしか発見できない部分です。

原因4:唾液不足(ドライマウス・口呼吸)

唾液には、お口の中を洗い流す「自浄作用」と、細菌の増殖を抑える「抗菌作用」があります。
この唾液が減ると、お口の中で細菌が一気に増えて、口臭が強くなります。

起床直後・空腹時・緊張時に口臭が強くなる「生理的口臭」も、ほとんどはこの唾液量の低下が原因です。

最近とくに増えているのが、マスク生活で口呼吸が習慣になり、慢性的に口の中が乾いている方。
加齢や、薬の副作用、ストレスでも唾液は減ります。
「いつもお口の中がネバつく」「水を飲まないと話しづらい」と感じるなら、ドライマウスを疑ってみてください。

原因5:歯石・歯垢(プラーク)の蓄積

歯垢(プラーク)は、歯の表面にこびりついた細菌の塊です。
これを毎日の歯みがきで落としきれないと、唾液中のカルシウムと結びついて石のように硬くなります。
これが「歯石」です。

歯石は表面がザラザラしていて、新しい細菌がさらに付着しやすい性質を持っています。
そして、ここがポイントなのですが、いったん歯石になってしまうと、歯ブラシでは絶対に落とせません。

歯石を取り除くには、歯科で専用の器具を使った「スケーリング」というケアが必要です。
これは私たち歯科衛生士の中心的な仕事のひとつでもあります。
3か月から半年に1回のスケーリングを受けていただくだけで、口臭はぐっと抑えやすくなります。

自宅でできる口臭セルフチェック5つの方法

「自分には口臭があるんだろうか」と気になっても、面と向かって家族に聞くのは勇気がいりますよね。
まずは自分で確かめる方法を知っておきましょう。

なぜ自分の口臭は自分で気付きにくいのか

人間の嗅覚には「順応」という仕組みがあって、同じにおいを嗅ぎ続けると、脳がそれを「ないもの」として処理してしまいます。
お部屋の生活臭に気付かないのと同じで、自分の口臭にも順応して、いつのまにか感じなくなっているのです。

だからこそ、自分の口臭をチェックするときには少し工夫が必要になります。
次に紹介する5つの方法を組み合わせると、かなり正確に状況がつかめます。

方法1:コップ・ビニール袋に息を吐いてかぐ

いちばんシンプルで、信頼性も高い方法です。

  1. 清潔なコップ、または小さなビニール袋(透明なポリ袋)を用意する
  2. 「ハーッ」と息を吹き込み、すぐ手やフタで口を覆う
  3. 5〜10秒ほど置いてから、一度深呼吸して空気をリセットする
  4. ゆっくりとコップ・袋の中のにおいを嗅ぐ

直前にガム・タブレット・ミント系の歯磨き粉を使うと、結果が正しく出ません。
最低でも30分は空けてからチェックしてくださいね。

方法2:デンタルフロスを通してにおいをかぐ

歯周病や虫歯由来の口臭を察知したいときに有効です。

普段通りデンタルフロスを歯と歯のあいだに通し、取り出したフロスのにおいを嗅いでみてください。
強いにおいがあれば、そこが口臭の発生源になっている可能性が高くなります。

さらにチェックポイントとして、フロスに血が付くようなら、歯肉炎・歯周病のサインです。
におい+出血が同時にあるなら、ぜひ早めに歯科でチェックを受けてください。

方法3:舌の表面と色を観察する

明るい場所で鏡を見て、舌の奥のほうを観察します。

健康な舌の色は、淡いピンク色です。
表面にはうっすら白い膜が見える程度であれば問題ありません。
一方、舌の奥側が真っ白く・厚く・黄色っぽくコーティングされている場合は、舌苔が多く溜まっているサイン。
口臭の原因になっている可能性が高くなります。

朝起きてすぐの状態がもっとも分かりやすいので、洗顔のついでに鏡でチェックする習慣をつけてみてください。

方法4:唾液をすくってにおいをかぐ

清潔な綿棒やティッシュで、歯ぐきと舌のあたりの唾液をそっとぬぐい取ります。
それを少し時間を置いて、表面が少し乾いた頃ににおいを嗅いでみてください。

ポイントは「乾いてからのにおい」です。
お口の中で発生したガスがティッシュや綿棒に移り、乾く過程で凝縮されるため、新鮮な唾液よりもはっきりとにおいが分かります。

方法5:市販の口臭チェッカー・スマートフォン対応機器を使う

ドラッグストアや家電量販店で、1,000円から1万円程度の口臭チェッカーが手に入ります。
お口の前に近づけて息を吹き込むと、揮発性硫黄化合物(VSC)の量を数値で表示してくれるものです。

手軽で便利ですが、あくまで簡易測定なので、歯科で使う専門機器(オーラルクロマなど)と同じ精度は望めません。
「数値が高めに出るから心配」というよりは、「日々の変化を追うバロメーター」として使っていただくとちょうどよい道具です。

歯科医院で受けられる口臭治療の内容と費用相場

セルフケアで改善しない口臭は、歯科でのプロケアが必要です。
ここでは、歯科でどんな検査と治療が受けられるのか、費用感はどれくらいかを整理します。

まずは検査:口腔内診査・口臭測定器(オーラルクロマ等)・唾液検査

歯科では、まず原因を特定するための検査から始まります。

検査の種類内容分かること
問診口臭の出るタイミング、生活習慣、既往歴を聞き取り生理的か病的かの当たりをつける
口腔内診査歯・歯ぐき・舌・粘膜の状態を目視で確認虫歯、歯周病、舌苔の有無
口臭測定器(オーラルクロマ等)3種類のVSCを個別に数値化どの原因(舌苔・歯周病・消化器)由来かを推定
唾液量検査一定時間の唾液分泌量を測定ドライマウスの有無
レントゲン目に見えない歯と歯ぐきの中の状態を撮影隠れた虫歯・歯周病の進行度

口臭測定器の中でもよく使われる「オーラルクロマ」は、硫化水素・メチルメルカプタン・ジメチルサルファイドを別々に測定できるのが特徴です。
「硫化水素が高ければ舌苔ケア中心」「メチルメルカプタンが高ければ歯周病治療を最優先」というように、検査結果から具体的なケア方針が立てられます。

治療1:歯石除去(スケーリング)と歯周ポケット清掃(SRP)

口臭治療の基本になるのが、歯石とプラークの除去です。

スケーリングは歯の表面についた歯石を専用器具で取り除く処置、SRP(スケーリング・ルートプレーニング)はそれより深い歯周ポケットの中の歯石まで除去する処置です。
歯周病などの治療として必要と判断される場合は保険適用で受けられ、どちらも私たち歯科衛生士が中心になって担当する処置です。

歯石の物理的な除去は、口臭の原因を物理的になくす作業そのもの。
歯ぐきの炎症が引いて、メチルメルカプタンの発生もぐっと減ります。

治療2:虫歯治療・古い詰め物の交換

虫歯の穴や、すき間ができた詰め物・かぶせ物の中で細菌が増えて口臭の原因になっているケースでは、修復治療で原因を取り除きます。

新しい詰め物に交換するだけで「あれ、口臭がなくなった気がする」とおっしゃる患者さまもよくいらっしゃいます。基本的な虫歯治療は保険適用です。

治療3:舌清掃指導と口腔ケア指導

歯科衛生士が、舌のケアと毎日の口腔ケアのやり方を直接お伝えする内容です。

舌清掃は、自己流で間違ったやり方をしている方が本当に多いので、一度プロから手ほどきを受けていただく価値があります。
1日1回・起床時・舌の奥から手前へ・舌ブラシは水だけで使う、というのが基本ルール。
歯磨き粉に含まれる研磨剤は舌を傷めるので、舌磨きには使いません。

歯科衛生指導は、保険診療の中で受けられるケースがほとんどです。

治療4:ドライマウス対策と口腔機能のリハビリ

唾液不足が口臭の原因になっている方には、唾液腺マッサージ、口腔保湿ジェルの使い方、舌・口輪筋のトレーニングなどをご案内します。

加齢、お薬の副作用、口呼吸など、ドライマウスの原因はいろいろです。
原因に合わせて対策を組み合わせることで、唾液の出やすいお口の環境に近づけていきます。

費用相場:保険適用と自費診療の線引き

口臭関連の処置は、「保険でできるもの」と「自費になるもの」がはっきり分かれます。

内容保険適用費用の目安(3割負担の場合)
虫歯治療あり1回あたり数百円〜数千円
スケーリング・SRP治療として必要な場合あり1回あたり1,500円〜4,000円程度
歯科衛生指導あり数百円程度
口臭外来の口臭測定(オーラルクロマ等)医院により自費が多い検査のみなら数千円〜1万円台、専門外来コースでは数万円になることもある
口腔保湿ジェルなどの製品商品代のみ数百円〜2,000円程度

明確な歯科疾患(虫歯・歯周病・歯石)が原因の口臭治療は、保険適用で受けられるケースが多くあります。
一方で、原因特定のための精密な口臭測定を行う「口臭外来」は自費診療になるケースが多くなります。

費用は医院によって違うので、受診前に必ず電話やホームページで確認してくださいね。

こんなときは歯科に相談を:病的口臭の7つのサイン

ここまでお話ししてきた検査や治療が必要になるかどうか、最後にチェックリストでまとめます。

  • 家族・職場の人から口臭を指摘されたことがある
  • 朝食後や歯みがきのあとも、口臭が気になる
  • 歯ぐきから出血する、または腫れている
  • 舌の奥の白い苔が、ブラッシングしても消えない
  • ぐらつく歯がある、または被せ物のフチに違和感がある
  • ドブのような強い悪臭がする(メチルメルカプタン由来の可能性)
  • 自分は気になるけれど、家族からは「におわない」と言われる

7項目のうち1つでも当てはまったら、一度歯科で口の中をチェックしてもらうのがおすすめです。
野田阪神歯科クリニックでも口臭のご相談を受け付けていますので、福島区・野田阪神・海老江エリアの方は、お気軽にご相談くださいね。

今日からはじめる口臭予防のためのセルフケア

歯科でのケアと並行して、毎日のセルフケアを少し見直すだけで、口臭の発生はぐっと抑えられます。
今日から取り入れていただきたい5つの習慣をご紹介します。

毎日の歯磨きにプラスしたい「歯間ケア」

歯ブラシだけでは、歯と歯のあいだの汚れの約4割が残ってしまうという研究データがあります。
逆にいえば、歯間ケアを足すだけで口臭の発生源を大幅に減らせるということです。

デンタルフロスは1日1回、夜の歯みがきの後に。
歯と歯の間が広めの方は、歯間ブラシのほうが使いやすい場合もあります。
サイズ選びに迷うときは、歯科でフィッティングしてもらうのが確実です。

舌清掃の正しいやり方と注意点

舌清掃は、口臭予防の効果がもっとも高いセルフケアのひとつです。
ただし、やり方を間違えると舌を傷めてしまうので、ポイントを押さえておきましょう。

項目正解やってはいけないこと
道具舌専用の舌ブラシ・舌ヘラ普通の歯ブラシでゴシゴシこする
タイミング朝起きてすぐ1日に何度も磨く
回数1日1回強い力で何往復もする
動かし方奥から手前へ、軽く3〜4回手前から奥に動かす(細菌が喉へ)
使うもの水だけ歯磨き粉(研磨剤が舌を傷める)
舌ブラシの交換1か月に1回古いブラシを使い続ける

厚生労働省のe-ヘルスネット「口臭の治療・予防」でも、起床時1回の舌清掃が推奨されていて、過度な清掃は舌粘膜を傷めるリスクがあると注意喚起されています。

「やればやるほど良い」ではない、というのがポイントです。

唾液をしっかり出す生活習慣

唾液は口臭を抑える天然の洗浄液です。次のような習慣を意識してみてください。

  • よく噛んで食べる(理想は一口30回)
  • こまめに水分をとる(コーヒー・お茶よりも、まずは水)
  • 無糖・キシリトールガムを活用する
  • 唾液腺マッサージを取り入れる(耳の下、顎の下、舌の下を優しく押す)
  • 鼻呼吸を意識する

患者さまにお伝えしてとくに反応がよいのが、食事中に意識して噛む回数を増やすこと。
簡単で、すぐに唾液量が変わる実感が得られます。

食生活で意識したい3つのポイント

毎日の食事も、口臭ケアに直結します。

  1. 朝食は抜かない。朝の唾液分泌をしっかり促す意味でも、軽くでも何か食べる
  2. にんにく・アルコール・コーヒーは、商談や人と会う前は控えめに
  3. 緑茶やヨーグルトなど、口腔内の細菌バランスを整える食品を適度に取り入れる

何かを我慢する、というよりは、「人と会う日はこの食べ物は控えよう」くらいの軽い意識で大丈夫です。

3〜6か月に1回の歯科定期検診

セルフケアでどんなに頑張っても、歯石は自分では取れません。
歯周病や初期の虫歯も、自覚症状が出てからでは進行している場合がほとんどです。

3か月から6か月に1回のペースで歯科の定期検診を受けていただくと、口臭の原因になる歯石・初期虫歯・歯周病サインを早期に発見・対処できます。
当院でも、お一人おひとりのお口の状態に合わせた予防歯科のメニューをご用意しています。

毎日の小さなケアと、定期的なプロのケア。この2つの組み合わせが、結果的にいちばんの近道です。

よくある質問(FAQ)

患者さまから日々いただくご質問のなかで、とくに多いものをまとめました。

Q: 口臭が気になりますが、内科と歯科のどちらに行けばいいですか?

まずは歯科をおすすめします。
厚生労働省e-ヘルスネットや日本口腔外科学会も、口臭の80〜90%は口腔内が原因と発表しています。
歯科で口の中をしっかり調べて、どこにも異常が見つからなかった場合に、内科や耳鼻科を案内されるのが一般的な流れです。

Q: 歯磨きを丁寧にしても口臭が消えないのはなぜですか?

歯ブラシだけでは、歯と歯のあいだや舌の汚れが十分に落ちません。
デンタルフロス・歯間ブラシ・舌清掃を組み合わせるのが基本です。
それでも消えない場合は、歯石・歯周病・古い詰め物のすき間など、自分では気付けない原因が隠れている可能性が高いので、歯科でのチェックをおすすめします。

Q: 舌は毎日磨いた方がいいですか?歯ブラシでこすってもいいですか?

1日1回・起床時が目安です。
歯ブラシでゴシゴシこするのは絶対に避けてください。
舌の表面には味覚を感じる「味蕾(みらい)」という繊細な器官があり、強くこすると傷ついて味覚にも影響します。
舌専用のブラシ・ヘラを使い、奥から手前へ軽く動かしてください。
歯磨き粉の研磨剤も舌を傷めるので、水だけでケアします。

Q: 口臭治療は保険適用されますか?

原因が虫歯・歯周病・歯石など、明確な歯科疾患であれば、スケーリングや虫歯治療は保険適用になるケースが多いです。
一方、口臭外来でのオーラルクロマなどの口臭測定や精密検査は、自由診療になるケースが多く、医院によって数千円〜数万円と幅があります。
受診前に費用体系を必ず確認してください。

Q: 子どもの口臭が気になります。歯科で診てもらうべきですか?

ぜひ歯科でご相談ください。
お子さんの口臭の多くは、口呼吸・歯みがき不足・乳歯の虫歯・お口の中の乾燥が原因です。
早めに歯科で見てもらうと、口臭そのものだけでなく、虫歯や歯並びの問題も同時に早期発見できます。
野田阪神歯科クリニックでも小児歯科に対応していますので、お子さんと一緒にお気軽にお越しくださいね。

Q: マスク生活で自分の口臭に気付きやすくなりました。マスクが原因で口臭が悪化することはありますか?

可能性は十分あります。
マスク内では自分の呼気を吸う機会が増えるだけでなく、口呼吸が習慣化しやすく、唾液が乾いてお口の中の細菌が増えやすくなります。
対策としては、意識的に鼻呼吸をする、こまめに水分をとる、無糖ガムで唾液分泌を促すなどが効果的です。

Q: ガムやマウスウォッシュで口臭は治りますか?

一時的ににおいを覆い隠す効果はありますが、根本原因(歯周病・舌苔・歯石・虫歯)が残っていれば、効果が切れたタイミングでまた口臭は戻ってきます。
マウスウォッシュは補助ケアとして使うのは良いのですが、「これだけあれば大丈夫」というアイテムではありません。
原因の特定と除去が、結局はいちばんの近道です。

まとめ

口臭の原因の約9割は、お口の中にあります。
舌苔、歯周病、虫歯、ドライマウス、歯石。この5つを押さえれば、原因のほとんどがカバーできます。

まずはこの記事で紹介したセルフチェックを試して、自分の状態を知ることから始めてみてください。
そして、毎日のセルフケアで予防しながら、3〜6か月に1回は歯科で定期的にプロのチェックを受ける。
この組み合わせが、口臭で悩まない毎日への確かな道筋です。

お口の健康は、全身の健康につながります。
気になる症状やご不安があれば、お一人で悩まずにお気軽にご相談くださいね。
野田阪神歯科クリニックでは、福島区・野田阪神・海老江エリアの皆さまの口腔ケアをいつでもお待ちしています。

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